イモ審という言葉を最近知りました。
日本のテニス界では一般的な用語のようで。
要は英語で言うところの “cheat” ズル、だます、ってことですね。
入ってるのにアウト〜!って。
アメリカ時代、あるクラブに悪名高きチーター(ズルする奴のことを英語でそう呼ぶ)がいて、劣勢になるとイモ審を始めるってその地区では有名人で要注意人物がいました(笑)。
この時はまだ日本でジュニアテニスの試合に出始めて1、2ヶ月。子供でそんなズルする子がいるなんて想像もしてませんでした。
ところが先日ついに事件が。
次にタイラーが対戦する子の試合を見ていました。
その子がリードしているけど、相手の子も粘っていいプレーがどんどん出てきてナイスショットが決まった!
と思ったら、アウト!!って。
思わずタイラーと顔を見合わせて、
えっ⁈今の入ってたよね?って。
それからまたしばらくして、スーパープレイが出て、思わず拍手してナイスショット!て呟いたら、またまたアウト!!って。
うっそー!!思いっきり入ってるよね?とタイラー。うん完全に線内に収まってたね。
だけどそこでゲームオーバー。
負けた子は文句ひとつ言わずに去って行きました。
そして続けて、二連発イモ審の子対タイラー。
最初の数ゲームの中でアウトコールされたボールを、タイラーが納得できず、
「今のアウトですか?!」って聞き返したポイントが3回ありました。
でもどのボールも際どかったしボール半分かかってるように見えるけど、んんんんんん我慢するかっと堪えてるけど、顔が怒ってるタイラー(笑)。
そして問題のポイントが。
拮抗したラリーから、上手く展開してチャンスボールを引き出して、ダウンザラインにアタック!!タイラーの素晴らしいウィナーが決まりました。
しかーし、相手の子は、
アウトー!!
その瞬間ネットに走りより、
「絶対に入ってます!!今の絶対に入ってます!!」と抗議するタイラー。
完全にキレました。渾身のウィナーでした。
完璧に線の内側に入ってました。
そしてここからどんだけ時間をかけたのか、全く譲らなかった、タイラー。
最後は大会主催者が仲裁に入りました。
主催者は、セルフジャッジだから相手の子にコールする権利があると。それがルールだからと。
「どっちかわからない際どいボールはインにすることって始めに言ってたじゃないですか!それにラインより中に入ってたし!最初にルールを守ってないのはそっちです!」
だからわたしはこのポイントは相手にあげない!って泣きわめいて、絶対に折れなかった…。
いつまで経っても収拾がつかない!
主催者がタイラーを説得できない!
ということで、
そこで強制終了させられました……。
まあ続けてもあと1ポイント取られたらおしまいだったけど。
とにかく悔しい気持ちはわかるけれど、試合放棄するのは絶対ダメだと終わったあとに話したら、
あのままプレイしても絶対負けると思ったからやめた。それに絶対にあのポイントはあげない!チートがいいなんておかしい!あそこで承諾したら自分の信念に反する!と結局堂々巡りに。
以上、イモ審の初洗礼を受けた話でした。
ただこの事件を皮切りにタイラーも色々経験して考えるようになりました。
セルフジャッジである限り揉め事からは逃れられないことを。
そしてママもジュニアテニスから日々学んでおります。
少しずつですがお互い成長していけてるかな……と思います。